第56回のテーマは「油性ダーマートを使って野菜を描く」

絵・文 地球・絵手紙ネットグループ
特別講師:田中素子

ダーマート・グラフ(以下ダーマート)は木下誠先生が絵手紙に初めて導入された物です。その特徴は色々な線や面が表現出来る事です。

ダーマートは楽しい画材







 「ダーマートは遠近・立体・明暗・質感等の組合せで存在感の有る絵手紙が描ける楽しい画材ですが、技法も求められるように思います。たとえば紙に対するダーマートの角度(基本は10度)、筆圧の強弱、速度、色々な線や面の組合せでモチーフを表現します。絵手紙にはあまり影はつけません。
 今回のモチーフ(画題)は身近にある夏の野菜です。器物と違って曲線とも直線ともつかない線を多く用いて描いてみたいと思います。


プチトマト

プチトマト

 カラフルなプチトマトを見つけました。お口に入れるとプチユーと甘い汁が弾け幸せ気分になりました。愛おしくて新鮮ではち切れそうな質感を、まずはヘタから軽く描き実はしっかりと紙に対して90度〜60度へと描き入れました。彩色はぬり残しの白を大切にしました。

パプリカ


パプリカ

 昨年庭でカラーピーマンを育てた事を思い出し、スーパーで買って来ました。線はダーマート(黒)彩色はレインボー(水性ダーマート)を用いて描いてみました。切り口の面はレインボーの白色をたっぷりと塗り込みます。軽く水で溶き乾いたらその上に黄色をぬりました。ダーマートの黒い線に彩色の黄色(レインボー)を濁らせない様に陰の所は水筆に黄色(レインボー)をふくませて塗り、乾いたらレインボーで(ハッチング)重ねぬりします。水性ダーマートは七、八剖を水で溶かします。水彩か油絵の様な趣きが表現されるように思います。

ゴーヤ(苦瓜)

 夏窓辺近くに植えて緑のカーテン、そして実は食卓にと活躍してくれる野菜です。線はダーマートで強い線は紙に対して直角90度でしっかり描きます。光の当っている上部に行く程徐々に10度までの線を用います。特に明るい所の凸凹は紙に対して10度ほどで引きずる様にずるずると描きます。彩色の時に光っている所はぬり残し、黄草青歪でぬり群青を陰の所に少々入れました。


ゴーヤ(苦瓜)

空豆

 真夏に綿入れを着て育ったお豆さん。お酒のつまみに最高なんて声がします。空豆のカラの下部は強い線(90度)で手前から向こうに行く程紙に対しての角度を変えたり力をぬいた線で描きました。中の綿入れの様なふんわり感を出す為、紙に対して10度で軽くタッチを入れました。彩色は光りの当った所はぬり残しの白、陰には極々淡い本あいと黄草をまぜたものを入れました。黄草を中心に黄色青瓷で仕上げました。


茄子

茄子


空豆

 切った時の甘い香り、しつとりとした断面を表現したいと思いました。 茄子はへ夕に特徴があり、まずへ夕が描けたら半分以上出来たのでは無いかと思います。手前の茄子はへタを描いて実へと…。切り口は力強く直角(90度)で。茄子の断面はダーマートの後部を軽く持ち、ずるずると引きずる様に描きました。奥の茄子は力をぬき角度を45度〜30度と変えて描きました。彩色は前の茄子の色に水分を多くしてぬりました。

○筆記用具
 ダーマートグラフ (黒、紫、青)、用紙 (地球・絵手紙ネットグループ画洋紙)、筆(水筆ペン又は彩色筆)、絵の具(顔彩、水彩、レインボー)、文章用 (サインペン、ボールペン)、雅印。


ダーマートの持ち方と線

○文章
 もらって嬉しいのは絵手紙を通して伝わってくる温かいあなたの(心)言葉です。
○文字
 木下誠先生のお言葉に「私は七色の字、相手より、その時の気分で、持ち方も色々で書いている」・・と。参考にしてみてください。
○雅印
 全体のバランスを見て押印します。絵と文のバランスを整える大切な役割があります。

最後に

 木下誠先生が長い間、研鑽し、私達に伝えて下さったダーマートの画法です。 地球・絵手紙ネットグループの大きな特徴として 大切に個性ゆたかな絵手紙にしたいと祈念して居ります。今度、絵手紙事典又は絵手紙テキストを開いてみて下さい。

地球・絵手紙絵ネットグループ会報 「絵てがみの心」より抜粋(無断転載を禁じます)



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