etegami school title
28回のテーマは「扇面に描く絵手紙」
絵・文 地球・絵手紙ネット協会、特別講師:二宮圭子


 今回は「扇面に描く絵手紙」です。扇は採涼の具で儀礼や遊芸でも重要な役割を果し、公家の礼装には欠かせないものでした。奈良時代には槍扇でしたが、平安時代に我が国で竹骨に紙を貼った扇子が開発され、紙扇が考案されました。この扇には大和絵や唐画が描かれたり、詩や歌が書かれたりしました。
 扇子の骨組を外したものが扇面で、大きさもさまざまなものがあります。 扇面は変則的な形ですから、絵手紙に用いる時は、モチーフ選びや構図をどのようにしたらよいか考えるのも、おもしろさが広がると思います。また、縁起のよい末広の形をしていますから、喜びの気持、祝う心を伝える時に使うのも、楽しいのではないでしょうか。

 扇面は和紙ですから、主に墨、又は墨汁を使い、筆や割箸で描きますが、モチーフによっては、サインペンで描いても楽しみが広がると思います。文章は昔は扇面の中心(要の部分) に向けて、放射状に書くようにしていましたが、絵手紙はあまり形式にこだわりませんので、垂直に書いてもよいと思います。雅印は全体のバランスを見て押しましょう。それでは私が描いた扇面絵手紙を見て下さい。

(一) ミニ扇面には、抹茶茶碗を描いてみました。気心知れた知人にお誘いの絵手紙としました。茶碗は京焼で淡い色なので青墨を用い、筆で描きました。お茶は季節をとり入れて楽しみますので、茶碗の図柄は「青楓」で、金を使っているので趣があります。構図は茶碗を右にはみ出るようにしました。

(二) お祝いの絵手紙です。昔は人生五十年といわれ、七十は古来希なりとのことでしたが、現代では皆さん健康でお元気のご様子ですから、七十代はまだまだ若いと言われそうですね。それでも人生の節目として、元気に過ごしてきたことへのお祝いです。構図はワインの瓶を中央に置き、グラスは横一直線に配置してみました。ワインやグラスはサインペンで描き、彩色は紅梅でワインの色を出しました。文章も垂直に、絵と調和させました。

(三) このかぐら人形はサインペンで描きました。手作りのミ:人形で素朴ですが、なんとも愉快な表情をしているので、描いていても楽しい気分になりました。まん中の人形の顔色は肌色に彩色しましたが、両側の白い顔の人形には、うすい青色で陰がつく程度につけてみました。親しい友人には、このようなモチーフで絵手紙を出しても楽しいのではないでしょうか。

(四) 初夏の風物詩「ビワ」を店先でみつけました。すこし早いのか「こつぶ」でしたが、葉がついていたので、おもわず買ってしまいました。この構図は実をそれぞれ違う角度に置き、特色のある葉を上に置くようにしました。 墨汁を用い割箸で描きました。ビワの彩色は、橙色を使い濃い部分は重ねて、更に濃い部分は上朱を重ねました。

(五)扇面は横長ですから、風景を描くのも、構図的にも適しているように思います。大山の頂を眺めながら生活できるのも幸せのひとつです。霊峰大山は江戸の時代より商売繁昌のために、大山講として大勢の商人がお参りしたそうです。今でも「先導師」の看板をかかげた旅館があります。早起きしてのスケッチですから、携帯筆ペンで描きました。彩色は青葉に輝く山の様子をつけてみました。

 これからが夏本番です。時には扇面で楽しんでみてはいかがでしょう。モチーフを選び、構図を工夫しながら、気持を伝える絵手紙を描いてみましょう。

地球・絵手紙絵ネット協会会報 「絵てがみの心」より抜粋(無断転載を禁じます)



 

「絵手紙通信友の会」会員募集中!!
Click Please




Menu;

メインページ(ぎゃらりー)

絵手紙雑感W-今月の一枚-

絵手紙をはじめてみたい人のために




mail@chikyu-etegami.net
地球・絵手紙ネット協会